田舎暮らしの基本といえばなんといってもあいさつです。
都会では隣に住んでいるのが誰でどんな人なのかも知らずに生活していますし、すれ違ってもあいさつすらしないというのは日常茶飯事です。
でも田舎暮らしを始めるならやはり郷に入っては郷に従えで、自分のほうから元気にあいさつをするのが地元に溶け込む秘訣です。
都会から田舎に越して来て田舎暮らしの長い友人がいて、田舎暮らしで一番気を付けていて心がけている点は何か尋ねたことがあります。するとやはり、自分の方から進んで大きな声で元気に挨拶すること、と話してくれたことがありました。
実は私はその話を聞くまで彼女は根っから声が大きくて、人懐っこく、いつも元気な人なんだと思っていたほどです。でも元々ははそうではなくて、人見知りする方で、できれば一人で静かにいたい方だったことを聞いて大変驚きました。
あいさつから人間関係は始まる
実際、地元の人からしても都会から来た人はやはりよそ者です。それでも田舎の人たちは純粋に人に関心があるのでその人がどこから来て、どこに住んでいて、どこで働いていて、どんな家族構成かなど興味津々でいろいろ知りたいと思っています。
こちらの方から積極的にあいさつをすれば、地元の方も除々に安心してくれて、早く自分を地元の人に知ってもらって打ち解ける良いきっかけになります。
それで私も元々は内気で声の小さい方でしたが、極力ご近所の方をお見かけするときには大きな声で元気に挨拶するように意識的に心がけてみました。
すると、そのうちご近所の方も私のことを認識してくれる様になり、あいさつを返してくれるようになりました。
始めのうちはしかめっ面でけっして挨拶を返してくれなかったご近所のおじさんもいつからか笑顔で挨拶を返してくれるようになったのにはこちらとしても大変驚きました。
奥さん曰く見た目は怖そうだけど心根のやさしい人なんだと言うだけあって、笑うと確かにやさしそうで良いおじさんという印象を受けました。
それから程なくしたある雪の多い日に、そのおじさんが自分が借りてきた重機で自分の家の前だけでなく我が家の前の雪の除雪までしてくれたことがありました。
これも諦らめずにあいさつをし続けたからこその結果で、やはり顔を合わせたら元気に挨拶を交わせば、そこから良人間関係が始まることを田舎暮らしをして改めて実感するのでした。