私が住んでいた地域はおやつといえば”おやき”というほどに一般的でした。
おやきとは小麦粉に重曹を加えて水で溶いたものを焼くか蒸す饅頭のようなもので、中に具を入たものあれば、後でねぎ味噌を付けて軽くオーブントースターなどでチンするものもあります。
本格的なおやきは重曹の加減がけっこう難しく、入れ過ぎると酸っぱいような苦いような味になり、色も黄色く変色してしまいます。
最近は重曹の代わりにベーキングパウダーを使って作る家庭も増えているようです。いずれにしても家庭独特の味わいがあります。
美味しいおやきの作り方
私の勤め先の奥さんが時々おやつにおやきを作ってくれました。
このおやきは特別美味しいのですが、秘訣は水で粉を溶く代わりに豆乳を使うところがポイントです。豆乳を使うとふっくらむちっとしたなんとも言えない口当たりになるのです。
焼き上がったおやきに特製味噌に刻んだネギをたっぷり入れたものを付けてちょっと焦げ目がつくくらいオーブントースターで焼きます。
表面はカリッと、中はふっくらむちっとしていて本当に美味しいのです。
最近は口当たりの良いお菓子がすぐに手に入るので、子供の頃からスナック菓子などのジャンクフードを食べ慣れている子供が多いようです。
理由としては田舎でも親は忙しいのでつい手間のかかる手作りのものではなく、手軽に買えるものを買い与えてしまうことが多いようです。
しかし、こういった素朴であっても健康に良くて美味しいおやつを親から子へと受け継いでいくのは一つの大切な文化のように思います。
この時以来、私も自分なりの方法でおやきを作るようになり、我が家の朝食の定番となっています。