フィトンチッドという、ひのきや松などの樹木から発せられる香りが心や体をリラックスさせ、免疫力を高める効果さえあることが知られるようになっています。

実際あのツンとした木々の爽やかで清らかな空気の中でゆっくり深呼吸するとなんだか心も体も軽くなる気がします。

私がこのフィトンチッドの存在を知ったのは、山や自然が大好きな友人が遊びに来てくれて、数人で近くの山のトレッキングコースを散策していた時に教えてもらったのがきっかけでした。

その地域は特にひのきが多くフィトンチッドが豊富だったのでしょう。
さすがに山に詳しいだけありますね。

何気なく吸っていた空気がありがたく感じる瞬間

この香りがフィトンチッドでリラックス効果や免疫力を高める効果があることを知ると、今までなんとも思わずに吸っていた空気が急になんだか大変貴重なものであるように感じてきます。

最近の研究によるとリラックス効果のみならず、がん細胞を防ぐNK細胞の増加を促し、ストレスホルモンの減少させる効果もあることが知られるようになっています。それでストレスの多い現代人の生活に必要な森林浴が注目されるようになってきています。

そのことを知ってからは、あの木々の香りが強くなる初夏の時期には時々車を止めてゆっくり木々の香りを楽しんだりしました。
フィトンチッドは一年のうちで5月ころから8月ころが一番強くなるようです。

なんでも木々が外敵から身を守ったり、病害菌に感染しないために、あるいは他の植物の侵入を防ぐために多彩な自己防衛効果のあるフィトンチッドを自らのうちで作り出しているのです。

木々の活動が一番活発な時期に香りも強くなるというわけです。また、フィトンチッドには消臭効果や脱臭効果もあるので、空気を浄化して新鮮で美味しい空気を提供してくれるのです。

その後、都会で暮らすようになった後も時々あの木々の香りが恋しくなることがありました。都市部では環境的に森林浴は難しいので、せめてアロマオイルでその効果を得ようとする人たちも少なくありません。実際アロマオイルのお店に行くとヒノキやスギの香りのオイルがあって効能としてリラックス効果が挙げられています。

田舎暮らしでは都会では味わえないおいしい空気を毎日胸いっぱい吸い込むことができます。
これって今考えると最高に贅沢なことだったんだと思い、田舎暮らしを懐かしんでいます。