草木染めって聞いたことがあるけど「ちょっと面倒臭そうだし、うまく染まらないかもしれないし」という不安からやってみたいけど躊躇してしまった方は少なくないと思います。

私が中学校の時に使っていた国語の教科書に、桜の花が咲く前の木の皮で布を染めると桜色に染まるということが紹介されていたのを友人に話したことがあります。

その友人は大変興味を引かれたようで、早速家の桜の木の皮でシルクのスカーフを染めてみました。すると本当にきれいな桜色に染まったそうです。

それで私もいつか草木染めに挑戦してみたいと思っていました。

暮らしの中で原料になりそうな物を探そう

田舎には草木染めに使えそうな野生の草木をたくさん見かけます。

春先に天ぷらやおやきにするふきのとう、ふきの茹で汁を見たことのある人ならあの何とも言えない鮮やかな黄緑色を見て、何かを染めてみたくなることでしょう。

山葡萄、これはジャムにもできるのですが、ジャムを作ろうと思って山葡萄を採取していたら、誤って服に汁が飛んでシミになってしまいました。

これを見て「むむ、これは染め物向きかも」と思いました。

山菜ではないのですが、玉ねぎの皮を煮だした汁が血液サラサラに効果があると聞いたことがあり、試しに煮出してみました。その時ふと「これで染めたらきれいかも」と思って綿を染めてみたことがあります。

オレンジがかった淡い茶色に染まってなかなか良い出来上がりでした。

色止めにはミョウバンを使います。ミョウバンはスーパーや薬局に行けば手に入ると思います。身近な草木を用い、最初はハンカチくらいから始めて草木染めに挑戦してみましょう。