田舎での暮らしを通して気付かされた事の一つに医療の選択があります。

辺ぴな地域でも診療所のようなものがあります。また中には別の地域で医療を学んで地元に戻って開業する医師もいました。

地元の診療所では年配の方のために往診も行っています。また公共の交通機関が限られているので、交通手段のない年配の方を送り迎えするといった親身な気遣いも見られました。

医療のレベルはあまり高いとは言えない

田舎の診療所に行くと、待合室は朝早くから地元のおじいちゃんおばあちゃんで溢れています。みんな顔見知りなのですぐに話しに花が咲き始めます。

ある時など、診療所に入って来たおばあちゃんに、先に来ていたおばあちゃんが「最近見かけなかったから具合でも悪いのかと思ってたよ。」というのです。まさに地元のおじいちゃんおばあちゃんにとっては診療所は一つの憩いの場のようなものなのです。

そんな和やかな雰囲気は良しとして、医療レベルの面では都市部と違って最新の医療技術や機器を取り入れる点で遅れが見られます。そのため地元で手術を受けた場合に回復が遅かったり、何度も手術を受ける羽目になってしまうこともあります。

私自身地元の病院で医療を受けた結果、治療した部分が化膿して何度も同じような治療を受けることになり、経済的にも精神的にもかなりの負担を被った経験がありました。

その後 同じような経験をした地元の方の経験をいくつか耳にしました。最近の医療機器が導入されていなかったために見逃されてしまった症状や病気もあり、つくづく考えさせられました。

特に今はセカンド・オピニオンが普通になっている時代ですし、医師の見立ても様々です。

田舎暮らしを始める方の中には人生経験を重ねた年齢層の方も少なくないと思います。若い時に比べて医療機関にお世話になる機会もおのずとと増えてくるので医療に関してはかなり気になるところだと思います。

ちょっとした風邪や治療であれば近くの診療所で一般的な診療を受けられるので心配はいりません。それでも手術を受ける場合は選ぶ病院や医師のレベルによって結果が大きく違ってくる場合があります。

そこで、田舎では医療機関が限られているので治療は選べないなどと簡単に諦めないようにしていただきたいと思います。長い目でみて良い結果を望むのであれば、都市部の医療機関にかかるのが慎重な選択肢と言えるでしょう。