田舎にはカメムシが沢山います。私が住んでいた地域にいたカメムシは都会で見るのよりも大きめです。地域によっては「わくさ」と呼ばれています。
きっと刺激すると臭いにおいを出すので「わっ、くさっ」と思わず言ってしまうところから名付けられたのか詳しい理由は分かりませんが、とにかくこの名で知られていました。
この虫は秋になると大量発生します。私が初めて住んだ家はどうもわくさの巣があったのか、仕事から帰ってくるとまずはわくさ取りをしなければ夜もゆっくり休めませんでした。
窓一面に真っ黒になるほどわくさがいるのです。
これをどうやって処理するかというと、人によっていろいろな方法を編み出していました。わくさをつかむ前に自分の鼻をつまんでから素早くつかむと臭いを出さないらしく、つかんだわくさは瓶に入れます。
わくさは自分の出した刺激臭で死んでしまうらしく、この方法でわくさを処理する人もいました。
やっぱりガムテープが一番手っ取り早い
でも一番手っ取り早く失敗のない方法はガムテープを使うことです。
ガムテープをある程度の長さに切って端っこからわくさを貼り付け、貼り付けたらくるりと折り返し、新しい面にまたわくさを貼り付け、折り返すを繰り返します。
だんだん慣れてくるとガムテープの幅に三匹ほど貼り付けてからくるりと折り返すことができるようになりました。こうするとガムテープの節約にもなります。
私が住んでいた地域には大抵の家にガムテープがすぐ取れる位置に置いてありました。もちろんわくさを見つけたらすぐに処理するためのものです。田舎暮らしの知恵の一つがガムテープでのわくさ取りと言えると思います。