海外旅行で2週間ほど日本を離れることになった時のことです。
友人に飼っていたペットをその期間引き取ってもらって世話してもらうお願いをしたり、別の友人には届いた郵便物がたまらないように定期的にチェックしてもらったりと長期留守に備えて必要な手配をしたつもりでした。
出かける前にはガス栓を閉めて、電気、戸締まりもチェックOKです。
そして2週間後、何事もなく無事に戻ってきて、友人達におみやげとともに留守中の感謝を伝えて一段落したと思ってほっとしていました。
近所ではちょっとした騒動になっていた
すると突然ご近所のご年配のご主人さんで、その年の役を務めている班長さんが訪ねて来られました。
普段は道路清掃や年次総会などの特別な時以外に班長さんとお会いすることは滅多にありません。
まして班長さんが直接訪ねてくることなどこれまで一度もなかったので、いったい何事か?と思いました。
すると「一体どこに行ってたんだ。夜も電気がつかないし、昼間もカーテンが開かないし、部屋の中でどうかなってるんじゃないかと心配してたんだ。」といきなり怒られてしまいました。
実は私の留守中にご近所で不幸があり、普段隣組で色々なお手伝いをする習慣があるので、わが家にも訪ねて来られたようです。それでも何度ドアをノックしても出てこないので、それがきっかけで気にしてくださっていたようでした。
海外旅行に行っていた事を話し、
「個人の予定なので班長さんに伝えるのも何かと思って」
と言い訳したのですが、やはり言い訳に過ぎず、
「それならなおさら一言声を掛けておくべきだった。」
とさらに怒られてしまいました。
考えてみれば確かにそうでした。
とにかく深々と頭を下げて申し訳なかったこと、今後は気をつけることを伝えました。
すると誠意が伝わったのか班長さんも優しい笑顔になって帰って行かれました。
親以外の人に叱られるのは学生の時以来だなと思っていたら、この班長さん、以前学校の校長先生だったと人から聞いたことを思い出して、妙に納得してしまいました。
田舎暮らしでは、普段それほど頻繁に顔を合わせないとしても、意外と隣近所の方は気にかけてくれていて、夜に電気がつかない日が続けばどうしたものかと心配してくれるのです。
もし帰省や旅行で長期不在にされるようでしたら、班長さんには一言声を掛けておくことをおすすめします。